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CCSについて

  • CCSとはどの様な技術ですか。
    CCSは、「Carbon dioxide Capture and Storage」の頭文字をとったもので、日本語では「二酸化炭素(CO2)回収貯留」といいます。
    CO2を大量に排出する施設(発電所や工場など)から排出されるガスを大気に放散する前に、その中からCO2だけを分離回収し、地中深くの安定した地層に入れ、長期間にわたってCO2を貯留することができる技術です。
    地球温暖化の原因とされるCO2の排出を大幅に抑制することができる技術であり、世界的にも、省エネルギー、再生可能エネルギーなどとともに、地球温暖化対策に貢献していくことが期待されています。
  • CCS技術はなぜ、必要なのですか。

    温暖化対策、CO2排出削減は世界共通の課題で、採用できる有力技術を総動員して対処する必要があるといわれています。再生可能エネルギーや省エネルギーはそのために重要な技術ですが、IPCC※はCCSがなければ気温上昇を2℃以内、1.5℃以内とする目標を達成できないと報告しています。
    2008年7月に開催されたG8北海道洞爺湖サミットにおいて、地球温暖化対策への取り組みとして、エネルギー効率の向上、再生可能エネルギーの促進、省エネルギー技術の開発などとともにCCSの必要性が確認されました。
    また、2015年に採択されたパリ協定では、世界中の国々が参加して地球温暖化防止に取り組むことが合意されました。21世紀の後半に世界の温室効果ガス排出を実質ゼロにするために、CCSにも大きな期待が寄せられています。
    地球温暖化について、IPCCが2014~2015年に発表した第5次評価報告書では、「気候システムの温暖化には疑う余地がない」「人間活動が、20世紀半ば以降の観測された温暖化の支配的な原因であった可能性が極めて高い」「CCSが行われない場合、多くの予測モデルで気温上昇を2℃未満に抑制できなかった」と記載されています。
    IEA(国際エネルギー機関)は、世界のCO2排出量を削減するために、どのような技術が必要か、そしてそれぞれどの程度の貢献が期待されるかを発表しています。その2017年報告書では、これから2060年までに累積CO2削減量の14%をCCSによるものと期待しています。また、2060年時点では、CCSはその年の16%、約49億トンの削減量を担うと期待されています。(なお、現在の日本のCO2排出量は年間11-12億トンです。)

    ※Intergovernmental Panel on Climate Change:国連の気候変動に関する政府間パネル

  • 海外での事例を教えて下さい。

    ノルウェー、米国、カナダ、ブラジルなどでは、CCS大規模プロジェクトが実施されています。
    2019 年には、実際にCO2の圧入を行っている大規模CCSプロジェクトは、世界で19件にまで増えています。
    深部塩水層への圧入はノルウェーで1996年に開始され、また、米国では、40年以上も前から、油田にCO2を入れることにより石油の生産量を増やす取り組み(石油増進回収:EOR(Enhanced Oil Recovery))も数多く行われています。

  • 入れたCO2は、地上に漏れてこないのですか。

    CO2の地中貯留を行うためには、CO2を貯めるための隙間のある地層(貯留層)の存在とともに、その貯留層の上部がCO2を通さない地層(遮へい層)で覆われていることが必要となります。貯留層の中のCO2が長年にわたり漏れないように遮へい層が蓋の役目をします。
    2005年に発表されたIPCCの特別報告書によれば、地層を適切に選定し、適正な管理を行うことによって、貯めたCO2を1,000年にわたって、貯留層中に閉じ込めることができるとしています。

  • 入れたCO2によって、地震が発生することはないのですか。

    CCSを行う場合、事前に、地層の調査や評価を行い、安定した地層を選定しさらにその地層が破壊されない条件を把握します。このような準備を行い、断層帯を避け、CO2が浸透しやすい地層(貯留層)に、地層を破壊しない条件を維持してCO2を閉じ込めているので、CCSによって地震を誘発することはないと考えられています。

  • 入れたCO2はどうなるのでしょうか。
    貯留層に閉じ込められたCO2は、貯留層の隙間にある地層水(飲料に適さない塩水)を押しのけて徐々にその貯留層内に広がっていきますが、上部には遮へい層があるため、長期間にわたり安定して貯留層内に閉じ込めることができます。長い年月を経過したCO2は、地層水に溶解し、さらには周辺の岩石と反応して鉱物化し、安定的に閉じ込めることができると考えられています。